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水和によるLiBH4のリチウムイオン伝導度の向上を発見

水和によりLiBH4のリチウムイオン伝導度が向上することを発見しました。
これにより、新たなリチウムイオン伝導機構の発見が期待されます。

この成果は、
"Enhancement of the lithium-ion conductivity of LiBH4 by hydration"
というタイトルで国際学術雑誌Solid State Ionicsに掲載され、下記のアドレスから閲覧することができます。

http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0167273815002374

水素化ホウ素リチウム (LiBH4) は全固体型リチウム二次電池の固体電解質として研究されている物質です。通常のLiBH4は115°C以上の高温相でのみ高いリチウムイオン伝導度を示しますが、今回、LiBH4を水和させて作成したLiBH4・H2Oが室温近傍で高い電気伝導度を示すことが明らかとなり、とくに45°Cでは高温相に匹敵する値を得ることができました (図左)。また、核磁気共鳴分光法という手法を用いることで、Liイオンが高速に伝導していることを示しました (図右)。

いつも親身になって相談に乗っていただいた高村 仁 教授のおかげで、このような成果を形にすることが出来ました。
また、亀川厚則先生 (現 室蘭工業大学 教授)、及川格先生にも研究遂行上でたくさんの助言をいただきました。
ありがとうございました。