では、結晶構造を必要かつ十分に記述するためにはどのような用件を満たせば良いのでしょうか?その貯めには、図1.4に示すように格子(枠の概念)にその中に含まれる原子の配置(基本構造)を付加することが必要です。
すなわち、結晶構造=格子+基本構造と言えます。また、格子の取り方には任意性があることを述べましたが、通常の金属や合金などの格子の記述に際しては、プリミティブ単位胞よりも、その結晶の対称性が分かり易くかつ必要十分なサイズをもつ格子(面心立方格子や体心立方格子)が用いられることが多いです。