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固体化学の新しい指針を探る研究会 第89回 定例研究会 (M2山口)

11月21日に東京の電気化学会本部会議室で行われた、固体化学の新しい指針を探る研究会の第89回定例研究会に参加しました。

 

主題は「マテリアルインフォマティクスを活用した材料開発」。

 

東工大の大場先生と豊田中研の旭さんがご講演くださりました。

 

 大場先生は、「第一原理計算による窒化物・酸化物半導体の系統的物性予測とデータ駆動型新物質探索」と題して、計算と実験を相補的に行い、新材料を開発していく実例を紹介してくださいました。

 旭さんは、「機械学習データマイニングとハイスループット実験による酸化物イオン伝導体の探索」と題して、既知材料のデータベースから新規材料の予測をする方法や、ある系について試料の作製と評価およびそれに基づいた組成の最適化予測まで系統的調査を全部自動で行った例をご紹介くださいました。

 どのお話もとても興味深かったですが、特に驚いたのは、画像を用いた機械学習も行えるということです。我々人間ではどうしても主観が入ってしまうことがありますが、機械ならば客観的です。実験もして、計算もして、画像解析もして…

ここまで機械がなんでもしてくれるなら私たち人間の出番はもうないんじゃないかと少し焦りました。

とはいっても、機械学習での予測からずれる材料だってあるそうです。

機械が予測できない部分、すなわち予測から外れる部分こそ、謎がある、面白い!と感じました。

 

余談ですが、チタン酸窒化物を研究している私にとって、旭さんは、神様のような人です。何と言っても、TiO2に窒素をドープさせて可視光応答性光触媒になることを提唱した方なのです!!!

近年流行(?)の、アニオンを複合化させた材料開発の礎を築いた方といっても過言ではない (*゚▽゚*)

とてもテンションが上がりました!

 

研究会で学んだことを「今すぐに!」とはいかないかもしれませんが、今後の研究に活かしていきたいです。