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研究留学体験記 (D3山口)

こんにちは。山口です。あっっっという間にD3になりました。

 

冬から夏にかけてドイツに研究留学をしたので、その報告をブログに書いていきたいと思います。

ベルリンランドマーク (左)ウーラニアー世界時計と(右)イーストサイドギャラリーの私のお気に入りの写真です😊

 

まずは、研究所のことを書きたいと思います。

留学先は、ドイツベルリンにあるHZBという研究所でした。

(左)Wannseeキャンパスの門 と (右) 私の入館証です✨

 

Roel van de Krol先生らのSolar fuelsのグループに滞在させていただきました。

Krol先生のことは、高村先生がご紹介くださりました。お二方がMITにいらっしゃった頃からのお知り合いだそうです。

「研究所」と聞くと学生はいないと思うかもしれませんが、HZBでは近隣の大学との連携していて、大学院生も多数在籍していました。

 

私が通ったWannseeキャンパスは、ドイツベルリンの端っこに位置しており、ポツダム宣言で聞き馴染みのあるポツダムという街のお隣にあります。

ベルリン中心部からは1時間ほどの距離にあり、広場や湖が近所にあるような、自然に囲まれてのびのびとした雰囲気でした。

最寄りのWannsee駅。同じ名前の湖がすぐ横にあります。

ドイツの歴史を語る上でかかすことのできないホロコーストに関する決定が下された会議は、この湖のほとりの別荘で行われたそうです。

 

HZBで私が一番驚いたことは、その多国籍さです!

オランダ、インド、トルコ、台湾、イスラエル、フィリピン、……との多国籍ぶりで、公用語は英語でした。

私は、ドイツ語が全く話せないので、渡航前は言葉が通じないことを心配していましたが杞憂でした。

先生方も、ポスドクも学生も、皆さんとても親切かつ礼儀正しくて、私のことを温かく向かい入れてくださいました。

 

 

次に、研究のことを書いていきます。

Krol先生のグループでは、簡単に説明すると、太陽エネルギーを水素や酸素、電気エネルギーに変換する材料やセルの開発を行なっています。

 

私が取り組んだのは、光電気化学セルのアノード(水素発生側)の電極に関する研究です。

あんまり詳しくは書けないですが、この研究は新材料の開発ではなく、既に高性能と知られている材料を用いて電極の形状や作成方法をより実用化に適したものにする、という内容でした。

 

固体の電解質ではなくて液系の電解液を使ったり、pH調整をしたり、光を点滅照射させながら電流値の測定をしたり……

”エネルギー変換材料”という点では高村研究室と同じですが、”特性評価”は、私にとっては新鮮で初めてのことが多くて、学ぶことばかりでした。

一方で、応用先としての出口が異なっていても、試料作製の際に考えるべき根底が”固体化学”であることは変わらないな、と感じました。

 

HZBでは実験をするだけでなく、週に1度のRoel先生+学生の少人数ゼミや、週に1度のグループ全体のミーティングにも参加させていただきました。

このような機会をいただけたおかげで、同じ居室や同じプロジェクトのメンバー以外とも関わり、HZBの研究者・学生の研究内容を知ることができました。

 

私はこの留学で、「心身ともに健康に帰ってくる」というのを第一の目標に、そして「研究者、博士学生の知り合いを増やしてくる」というのを第二の目標にしていたのですが、どちらも無事に達成できました✨

ドイツでも日本でも「痩せちゃった?」と心配してくださる方がいたのですが、違います。

冬に着込んでて、夏に服が薄いから痩せて見えるだけです!笑

夏、冬といえば、ドイツは日がとても長くて、一番長い時には夜10時でもこの明るさでした😲

6月下旬PM10時頃の夕焼け

 

ドイツ滞在に関して、まだまだ書きたいことはたくさんありますが、長くなってしまったので、このブログはここで締めます。

コロナ禍での留学準備や日常生活のことは、気が向いたらまた別のブログに書こうと思います♪

 

最後になりますが、この留学は、国際共同大学院(GP-MS)にご支援いただきました。

高村先生、Krol先生、GP-MS関係者の皆様をはじめ、ご支援ご協力くださった全ての皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。

ありがとうございました。

 

高村研究室D3 山口実奈

ベルリン大聖堂からの眺め🏰