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【論文・プレスリリース掲載】コバルト酸化物の酸素吸着・解離触媒活性を解明(D3戸村)

 気体の酸素分子が酸化物表面で吸着し、原子に解離する反応の速度(触媒活性)を迅速・簡便に評価する手法を開発しました。また、この手法を用いて、コバルト酸化物では表面に存在するコバルトイオンのクラスターが反応促進に大きく寄与することを発見しました。



 この知見は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)の電極材料などの設計指針をもたらし、デバイスの高性能化への足がかりとなることが期待されます。

 

   図1 コバルト酸化物表面での酸素吸着・解離反応の模式図。

 



 本成果は英国王立化学会の学術誌『Journal of Materials Chemistry A』に掲載されました。

   Catalytic activity for dissociative oxygen adsorption of Co-based oxides at high temperature evaluated by a modified pulse isotopic exchange technique

 



 詳しい研究内容については、本学のプレスリリースを御覧ください。

   固体酸化物形燃料電池の電極特性を向上させる機構の発見 - コバルト酸化物の酸素吸着・解離触媒活性を解明 -

 



 論文執筆にあたっては、多くの方々にご協力いただきましたことをお礼申し上げます。

 特に、本研究室の後輩で共著者である田澤君(M2)は、研究データの提供や解析、実験装置の整備、示唆に富んだディスカッションなど、様々な場面で力を尽くしてくれました。また、日頃より的確なアドバイスをしてくださる高村教授、実験環境の保守をしてくださる及川助教にも、大変感謝しております。

 

 影響力が高く、材料系としては有数の権威ある学術誌『Journal of Materials Chemistry A』に自分の研究成果が掲載されたことは大変喜ばしく思います。学生生活も残りわずかとなってきましたが、自分の納得のいく形で博士論文を書き上げられるよう、今後も精進していこうと思います。

 

 D3 戸村勇登