メインコンテンツに移動

【論文】低温で作動する酸素貯蔵セラミックスの開発

2022年9月27日に英国王立化学会が出版するJournal of Materials Chemistry AThe low-temperature synthesis of cation-ordered Ce–Zr-based oxide via an intermediate phase between Ce and Fe と題する論文がオンライン掲載されました。 EV化の波が押し寄せる自動車産業ですが、純粋なEV車のシェアは未だ1%未満であり、排ガス浄化は依然として環境問題の最重要課題です。実際、EUでは次世代の排ガス規制の策定が進められており、より厳格な規制となる模様です。これまで、本研究室では排ガス浄化触媒に用いられるCe-Zr系酸化物の酸素不定性やキネティクスに関する研究を進めており、今回の成果は、貴金属触媒なしでも400 ℃で作動する酸素貯蔵セラミックスを開発したものです。修了生の村上さん、菅原さん、富田さんらが頑張ってくれた研究であり、引き続き実用化をめざして研究開発を進めています。

排ガス触媒用ハニカム(左)と今回開発された酸素貯蔵セラミックス(右)

図1:排ガス触媒用ハニカム(左)と今回開発された酸素貯蔵セラミックス(右)