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ワシントン大学(@シアトル)滞在記

D3石井が8/13-9/28の間、リーディング大学院プログラムの一環でシアトルにあるワシントン大学大内研究室に滞在し共同研究を行いました。

この滞在では、先日9/21日にプレスリリースした黒色コーティングに関して、①開発した材料の分光学的解析による特性発現機構の解明、②より量産に適した方法で作製、の2つを達成すべく研究を進めました。
大内研究室には数え切れないほどの真空チャンバーや配管部品があり、それらの中から適当と思われるパーツを選んで①で必要な高真空排気系システムや②で必要な新システム成膜チャンバーなどを組み立てました。
もちろん、一度組み立ててみると改善すべき点が見つかるので、組み立ててはバラすことを毎日毎日繰り返し、少しずつ改良を重ねながら装置を作製しました。
朝から深夜まで平日休日関係なく改良を繰り返し、なんとか①②を構築し材料が作製できるところまで滞在中に達成することができました。作製した材料は現在解析中です。

作製した試料たち

今回の滞在で何よりも面白かったことは、装置を1から手作りする経験をさせてもらったことです。
高価な高真空パーツをまるでレゴの様にがちゃがちゃ組み立てて試行錯誤させて頂いたことで、実験装置を自ら作製・改良できる能力が少し身についたと思います。
この経験はアメリカに行ったからではなく、大内先生のところにインターンしたからこそできたと思っています。
また、こちらの研究室システムにも刺激をうけました。米国では日本とは違い”配属”されることはなく、学生自らが研究を志願しやる気が認められないと研究をさせてもらえません。そのため、研究室にいる学生は研究に対するモチベーションが非常に高く、がっついて研究をしています。この研究に対する姿勢は見習うべきと思いました。

3Dプリンタを使ってちょっとしたパーツやモックアップを作りました

研究の合間には、シアトル観光もしました。小さいころからテレビで見てきたセーフコフィールドでみたマリナーズ戦は本当に最高で、興奮して試合中ほとんど立ちっぱなしでした。
大内先生にはバーベキューパーティーで歓迎して頂いたり、大学フットボールに連れて行って頂いたり、シアトルで一番のピザをごちそうして頂いたりなど本当にご親切にして頂きました。
一緒に研究したAdam君にも、車でコストコやでっかいホームセンター、大きなショッピングモールなどに連れて行ってもらったり、家族の食事会に招待してもらったり(!)して最高の思い出を作らさせてもらいました。
また系内の他の学生にもカラオケやレストランに誘って頂き楽しいひとときを過ごせました。
出会った方全てに感謝しています。

シアトルはものすごく日本の文化が入っており僕のような外国滞在初心者には最適な街だと思います。日本人も多く(毎日たくさんの日本人を見ました)、またお弁当屋さんやうどん屋さん、ラーメン、ダイソー(宿泊先から徒歩10分でした)、紀伊国屋、ラウンドワン、もあります。
日系スーパーはもちろん、現地系スーパーでも日本米やラーメン、ポッキーなど日本製品がたくさんあります。
町としてもインターナショナルで、僕が話す様な奇妙な英語にも多くの人が慣れています。
今回の経験をしたことで”もっと外国らしい外国”に行ってもなんとかなる、と思えています。
この経験を活かし、これからの研究に励みたいと思います。
改めまして大内先生、アダム君、そして本滞在に関してお世話になった方々、ありがとうございました。

スーパーは何時間いても飽きませんでした