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国際学会SSPC-22に参加しました!@デンマーク

こんにちは。修士1年の八重樫です。

デンマーク・コペンハーゲンで開催されたThe 22nd International Conference on Solid-State Proton Conductors (SSPC-22)に参加してきました。

初の国際学会で不安でしたが、非常にアットホームな学会で緊張することなく発表できました。プロトンの学会なのでヒドリドのポスターに興味を持ってくれるか不安でしたが、想定以上に人が来てくれました。ヒドリドを研究している学生も数名いて、良い議論ができました。

講演の中ではアメリカ・MITのYildiz先生の話が印象に残っています。機械学習を用いたプロトン伝導機構の解明でした。経験的に研究されていた伝導機構をビックデータを用いることで正確に理解できることは驚きでした。ヒドリドを研究している者としては、小林玄器先生も外せません。ヒドリドは実用先が無いと言われていますが、小林先生の研究はデバイスレベルでのヒドリド伝導体を研究しており、大変勉強になりました。酸化物・ポリマー・機械学習など様々な側面からプロトン伝導体の講演を聞き、充実した5日間になりました。

真面目な話はここでおしまいです。個人的に一番うれしかったのは、デンマークの食材で料理できたことです。今回はホテルではなくAirbnbに宿泊していたので、キッチンがありました。デンマークは酪農大国なので、ハイレベルな乳製品や肉製品が安価に手に入ります。日本に比べて鮮度も良く、そのまま食べても美味しい食材ばかりでした。特に美味しかったのはサーモンやムール貝など海鮮です。毎晩デンマーク食材でディナーだったので、少し太ったかもしれません。

「まだまだ国際学会の舞台では通用しない」というのが5日間の印象です。英語はもちろんですが、知識や技能についても雲泥の差を感じました。英語の流暢さではなく、伝わる英語で発表をすることが、各国の研究者が集まる場では重要です。口頭発表も素晴らしかったですが、Q&Aの白熱した議論が面白かったです。世界トップクラスの研究者たちが繰り広げるdiscussionは聞いている側がハラハラするほどの熱量を帯びています。長年の知識と技能に裏打ちされた的確な質問と、それに対する回答には畏敬の念を感じざるを得ません。

何度か質問にトライしましたが、英語でのdiscussionの難しさを感じました。もう少し海外の先生や学生と交流や議論ができたら良かったなと後悔しています。研究の経験値が僅かしかない修士学生が積極的議論に参加することは難しいことですが、今回感じた距離感が少しでも縮まるように頑張っていきたいです。

最後に、国際学会参加という貴重な機会をくださり様々なサポートいただいた、高村先生、石井先生には感謝申し上げます。また、日々研究について議論し刺激しあえる仲間の存在があったからこそ、この舞台で発表ができたと思います。皆さん、本当にありがとうございます。